ビービットの体験設計とユーザビリティ

様々な文脈で語られる「体験設計」

アメリカのデザインファーム、IDEOの方法論である「デザイン思考」が広まり、体験設計(Experience design)という概念が一般的に使われることも増えてきました。UX(User Experience)だけでなく、HX(Human Experience)、また、よりマネジメント的な意味合いを込めてCX(Customer Experience)という表現もあります。

こうした議論は決して新しいものというわけではありませんが、デジタライゼーションに伴うビジネスの変容によって、あらためて焦点が当たっていると見ることもできます。

 

デザイン思考が「イノベーション」という概念と強く結びついていたり、一方でデジタライゼーションとデータの巨大化、AI技術の発達が、DMP(Data Management Platform、データマネジメントプラットフォーム)による「マーケティング」の変革を要請しているという大きな流れもあり、そのいずれにも「顧客体験」という言葉が見え隠れするため、あらゆる文脈で「体験設計」を見かけるというのがここ数年の傾向のように感じます。

近年、一般化したP.F.ドラッカーの理論が企業の目的を「顧客の創造(create a customer)」とし、そのための基本機能を「マーケティング」と「イノベーション」と説いていることも、体験設計という言葉に様々な意味付けをし、なにか非常に重要なものであるという印象を強めることに寄与しているのかもしれません。

 

今回はなるべくシンプルに、ビービットの体験設計の意味合いと、その根底にある「ユーザビリティ」が果たす役割について説明できると良いなと思っています。

 

丁寧な文脈と体験の観察をビジネスの起点とする

ビービットの体験設計はビジネス成果の創出、およびビジネスシステムの変革に貢献することを目的としています。ビジネス成果の創出とは、顧客や従業員の体験の品質を高めることで、実際に売上向上、ロイヤルティ改善、コスト削減などを達成することです。一方、ビジネスシステムの変革は、マーケティング業務やサービス開発業務のプロセスを体験起点に変革していくことを意味しています。

そして、それらの実現を支える概念が「ユーザビリティ」です。

 

私たちは「体験」を、「人間が何かとインタラクト(触れあって相互に作用)する現象」と考えています。「何か」はウェブサイトやアプリのインターフェース(画面)だったり、店舗の店員だったり、また、従業員であれば日々の仕事の中で課せられているKPI(売上目標など)であったりします。

そこに生じる相互作用の品質が高ければ、「良い体験」であると言えます。そして、「良い体験」を検討するためには、誰のどういう課題が存在し、どういう状況で、何のために行動しているのかを深く理解し、より好ましい状態を模索する必要があります。これを検討するための指標が「ユーザビリティ」です。

 

国際標準化機構によるユーザビリティの定義

あるシステム、製品、またはサービスを、特定のユーザが、指定された目標を達成するために使用する際の、その使用文脈における有効性、効率性、満足度の度合い

(ISO9421-210 :2010 Human-centred design for interactive systems | 2.13 Usability)

 

行動観察を通じて、丁寧にユーザの文脈とそこで生じる体験の構造を明らかにし、その体験の品質を高めることでより大きなビジネス成果の創出や顧客・ユーザ志向のビジネスシステムへの変革を支援するのが、ビービットの仕事です。

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